購入してからもうかれこれ15年以上になる白文字盤のエクスプローラー II 16570。これに決めたときには大きすぎると思わなかったのだが、手首が細くなったせいなのかバカデカく見えてきた。普段使いのはそこそこ正確で手間もかからず、実用的には何の問題もない。しかし、エクスプローラー II クラスの黒文字盤のものが欲しくなってきた。 なるべくシンプルなデザインの新品という条件で、まずはネットで探し始めた。カルティエなどのファッションブランドやオーデマピゲなどのハイエンドブランドは対象外。気に入ったものがすぐ買えるだろうと踏んだのだが、それほど単純な話ではなかった。 最新のエクスプローラー II はケース幅が2mm増えて42mmになってしまったため除外。次の7つをピックアップした。 ① オメガ コンステレーション Co-Axial Master Chronometer ケース幅39mm ② オメガ コンステレーション Co-Axial Master Chronometer ケース幅36mm ③ グランドセイコー Heritage Collection SBGR317 ケース幅40mm 自動巻き ④ グランドセイコー Heritage Collection SBGP003 ケース幅40mm クオーツ ⑤ グランドセイコー Heritage Collection SBGX261 ケース幅37mm クオーツ ⑥ ロレックス エクスプローラー 40 224270 ケース幅40mm ⑦ ロレックス エクスプローラー 36 124270 ケース幅36mm 第一候補は①。ところが、ことが分かった。同じブランドのものを着けていると思うだけで胸くそ悪い。オメガは購入対象から削除。 グランドセイコーはなかなかそそられる。クオーツ式の④と⑤はいわば番外だが、年差±10秒というのはすごい。 そして、軽い気持ちで最寄りのデパートにあるロレックスブティックに電話してみたら、ご希望の品物は店頭にありません、今後入荷の予定もありませんとのこと。都内の別のブティックに至っては、電話での在庫の問い合わせには答えられませんと言われた。それならとレキシア銀座本店に聞いてみると、2週間先からの来店予約(抽選)が必要、また、訪店すれば買えるという保証はないとのこと。殿様商売とは言わないが、売り手優位を実感させられる対応だった。 によると、正規店でロレックスが買えないのはいまや当たり前なのだとか。所有欲を満たすためや投資目的で購入する人が増え、需要と供給のアンバランスが生じている。正規店との良好な関係構築が必要、訪店を重ねて店員と仲良くならないと買えない。1年以上待っても買えないこともある。これは IWC などのブランドにも共通のことらしい。 ほかのジャンルのブランドでも同じようなことが起こっているはずだ。これまで対価さえ払えば欲しいものが簡単に手に入ると思っていたのは世間知らずだった。 モノにはこだわるほうだし、過程を楽しむというのがモットーだが、店員と懇意になるために何度も訪店するとか1年以上も待つとか、そこまでする気にはならない。 どうしてもロレックスとなれば、状態の良い中古品を探すのが早道ということになる。エクスプローラー 40 の中古品相場は定価の1.4倍、36 は1.3倍といったところ。旧番の 214270 なら約120万で買える。 サイズについては、黒文字盤であっても40mmは大きすぎ、36mmは小さすぎるような気がする。エクスプローラー 214270 は39mmなのでちょうどよいかも。 さて、どうしようかな。