美山と高山寺と神護寺へ行ってきた。天神川沿いにを北上。風呂ノ元から()に入って北東へ進む。国道162号は一部が「」と重なる風光明媚な道路。はかつて主に魚介類の重要物流ルートだった。南丹市美山町は京都府のほぼ中央に位置し、国の重要伝統的建造物群保存地区。
そば畑の向こうに茅葺屋根の民家が並ぶ。
入口付近にあったのは、ノスタルジックな看板と・・・
レトロな郵便ポストと・・・
辻地蔵さまと・・・
なぜかここだけに群生している大きなススキの穂。
そこかしこに花々が咲いていた。
実をつけたミラサキシキブも。
集落を火事から守るため、あちこちに放水銃が設置されており、住民総出の一斉放水訓練が毎年5月と12月に行われる。
どっしりした屋根に守られて居心地よさそうに見えるが、お住いの方々にはご苦労もあるのだろう。
昔どこかで見たような風景に癒される。
北側の斜面から集落を眺める。
タイムスリップしたかのような気持ちになる素晴らしい癒し処だったが・・・どうか静かにのんびりと巡ってもらいたい、大陸から来たとおぼしきバスツアーの皆さん。そして厚かましく民家に立ち入らないでもらいたい、普通に生活している人々が住んでいるのだから。 周山街道を通って京都市内へ戻る途中に訪れたのは。
入山料500円を支払い、木立の間に坂道と石段が続く参道を上る。
向こうの山麓には美しい北山杉の林が。
金堂で参拝。ご本尊は釈迦如来像。
もと来た坂道を引き返し、石水院の山門をくぐる。
玄関(受付)から院に上がる。拝観料は1,000円。
鎌倉時代初期建造の石水院は国宝に指定されている。
置かれているのは明恵上人が敬愛したと伝わる善財童子像。
お庭を眺めながら濡れ縁をひと巡り。
石水院を訪れた一番の目的は、鳥獣人物戯画絵巻のレプリカを観ること。国宝の本物は京都と東京の国立博物館に保管されていて、残念ながら一般公開はされていない。
石水院には甲巻のー部が展示されている。全体は甲乙丙丁の4巻あり、その合計長はなんと44mもあるとのこと。のびのびとした筆づかいで描かれたほほえましい動物たちの姿にしばし見入る。ただ、一部しか展示されていなかったのと、レプリカとはいえあまりにお粗末な展示方法にちょっとがっかりした。 続いて高山寺からさほど遠くない高雄山神護寺を訪れる。
この一帯は言わずと知れた紅葉の名所。清滝川に架かる高雄橋を渡る。
その先は石段に次ぐ石段。なんでも400段ほどあるのだとか。
を横目に見ながら通り過ぎ・・・
ひたすら石段を上ると立派な楼門が見えてきた。
600円を払って境内に入る。時刻は4時前。5時ぴったりに閉門しますと言われた。境内を西へ進み和気清麻呂霊廟(下の写真の朱塀の中)を過ぎると上方に鐘楼がある。675年(平安時代初期)に鋳造されたという梵鐘は国宝。なにやらものすごく歴史を感じる。
紅葉と緑葉のコントラストが美しい。
金堂まで石段を43段(だったと思う)上って参拝。
こちらに安置されている薬師如来立像も国宝に指定されている。
秋の日は釣瓶落とし。閉門ぎりぎりに楼門を出た。
三尾三山と呼ばれるお寺のうちは、今回残念ながら訪れることができなかった。 高山寺も神護寺も、その境内は、これまでに行ったやの寺社よりもどこか荒々しい感じがした。